あなたの涙 わたしの涙

あなたの涙  わたしの涙

今回は4人部屋にいます。
みんな違う病気でここに来ています。

Aさんの涙
8年前に違うところで手術をし、4年前にまた違うところで手術をしたAさん。
手術をするたびに悪化し、今は上半身が左に傾いています。
ドクターが彼女の所に来て何かを言うたびに彼女はものすごく反論をします。
ドクターが帰った後彼女は涙とともにこう言います。
「手術のたびに、悪くなった。痛みで普通の生活さえできない。なのにどうやってドクターを信じたらいいの?」

Bさんの涙
ずっとずっと頑張ってホテルで働いて、無理して無理して頑張って。少しでも良い生活になるように頑張ったのに、行き着いた先がここ。体がめちゃくちゃになって。
彼女は涙とともにこう言います。
「幸せになれると思ったからあんなに無理して頑張ったのに。どうしてこうなっちゃったの?」

Cさんの涙
なぜその薬を取らないといけないの?その薬をとったらどんな副作用が起こるの?その薬は私を助けてくれるの?副作用のことは考えなくて良いの?副作用はどんな恐ろしいことを私に引き起こすの?私の体はどうなっちゃうの?
彼女も涙とともにこう言います。
「本当に怖いのよ。薬によって起こる悪いことが。この治療が、この選択が正しいのかわからないのが怖いのよ。」

わたしの涙
手術が終わったら、すぐにお母さんに戻れるの?
手術が終わったら、すぐに奥さんに戻れるの?
この手術が終わったら、今度こそ親を心から安心させてあげられる?娘が家から旅立つまでの数ヶ月一緒に何かできる?親子3人で普通にご飯食べられる?せめてその数ヶ月元気なお母さんに戻して。
娘が安心して旅立てるくらいまでには元気になれるよね。今度こそ遠くにいる親を安心させられるよね。
わたしは涙とともにこう思います。
「お願い。みんなの笑顔を見られるくらいに術後すぐに元気にして。この時期に手術をすることを了解した事を後悔させないで。」

あなただって泣きたいことたくさんあるよね。
涙が出ちゃうことあるよね。
他の人から見たら、そんなことっていうことでも、自分では止められないくらい辛いこと、悲しいこと、ただ涙が出ちゃうことあるよね。

その涙、止めずに流そう。泣いちゃえ、泣いちゃえ。

いっぱい泣いたら、今に戻ってこよう。
今この瞬間はきっと大丈夫。

未来を見るときは、希望と良い計画というメガネをかけてみようじゃないか!
過去を見るときは、思い出と慈しみのメガネをかけてみようじゃないか!

あなたに映る不安な未来も辛い過去もこのメガネで画像が変わってる。

今という瞬間は、そんなに辛い瞬間ではないよ。